例えば、ジュリー氏が国民的スターに押し上げた嵐と、その先陣を切りながら解散に追いやられたSMAPの陰と陽である。番組プロデューサーが次のように解説する。
「同書は嵐ファンが売れ行きに大きく貢献していますが、本の発売間近になって嵐の実質的な解散が発表されたため、急遽『追記』という5ページが追加された。そこでのジュリーさんの発言が大きく波紋を呼んでいるのです」
ジュリー氏は「周囲にどう思われようと、オフィシャルではなくても、嵐の最後のツアーで手伝えることがあるなら何でもしたい」と本心を語っているのだ。
「これに対して、一部の業界関係者からは厳しい意見が飛んでいます。もともとジュリーさんは、スタート社とは一切関係ないとする今現在でも『どうせ院政だろ』という見方が根強い。この発言によって『やはり裏ではタレントを操っているのではないか』という憶測を呼んでしまった」(同前)
また、同書では「国民的公開処刑」と称され、ジャニーズへの大きなバッシングが巻き起こった2016年1月の『SMAP×SMAP』(フジテレビ)の生放送についても触れられている。
「ジュリー氏は放送日の前夜に、ジャニー氏やメリー氏に急遽呼び出され、仕事の場で叔父と実母と約10年ぶりに同席。幹部役員に加え、そこにSMAP全メンバーが集まり、今後の会議をしたというのは、今回初めて世に出た事実でした」(同番組関係者)
一方、同書では、ジュリー氏による排除の論理を垣間見ることができる。一貫して批判的に描かれているのが、滝沢秀明である。滝沢は22年10月末、旧ジャニーズを退社し、ジュニアのプロデュースを担う会社「ジャニーズアイランド(現・Annex)」の社長も退任。
その経緯についてジュリー氏が次のように明かしているのだ。
「滝沢くんからはいきなり内容証明が届いたんです」