11月9日に自身のフェイスブックにそう投稿したのは、自民党の石井準一参院幹事長(67)だ。石井氏は参院のドン・青木幹雄元官房長官や、吉田博美元参院幹事長の薫陶を受けた。
〝国会の暴れん坊〟浜田幸一元衆院議員の秘書を11年務めた経歴を持ち、歯に衣着せぬ発言で知られる。 「野党の反発で、参院では裏金事件に関与があった佐藤啓官房副長官が、参院議院運営委員会への出席が拒否されています。それについて、ジャーナリストの須田慎一郎氏のYouTube
動画で、『佐藤副長官の出席拒否は、小野田紀美経済安保相の起用という〝高市人事〟に腹を立てた石井氏が立憲と謀ってやっている』と喧伝し、ネット上で『石井氏が黒幕』などと、高市支持者からの批判が飛び交った。
しかし、実際には、石井氏が小野田氏の起用に腹を立てていたという事実はない。そもそも小野田氏は、石井氏が強い影響力を持っていた旧参院平成研の出身で、近しい関係。閣僚入りについても、小野田氏は石井氏に相談しており、石井氏は『光栄なことだから引き受けたほうがいい』と助言したそうです。
野党人脈が豊富なのは事実ですが、石井氏は高市総理に、『裏金議員の起用は、野党の反発を招く』と自前に助言していただけで、『立憲と謀ってやっている』というのも事実誤認だと聞いています」(自民党関係者) 自民党の実力者でさえも、〝反高市〟認定をされてしまえば、ネット上でたたかれる──。高支持率に沸く高市政権だが、自民党が様々な面で不安定化してきている。
取材・文/河野嘉誠
初出/実話BUNKA超タブー2026年1月号
