※この原稿は昨年12月発売の実話BUNKAタブー2024年2月号に掲載されたものです。
学会員は意外にも総じて冷静
3代目の創価学会の会長として、同会を日本最大規模の宗教団体にまで育て上げた池田大作名誉会長が、新宿区の自宅で逝去したと学会が発表したのは11月15日。享年95歳、死因は老衰だという。
「党の創立者として一貫して見守って頂き深く感謝を申し上げます」
学会は公明党の最大の支持団体だ。公明党の山口那津男代表も弔意を表した。
国内はもちろん、池田氏の活動が世界的であったことも影響し、BBCなど世界中でも死去のニュースは伝えられた。
11月23日には「創価学会葬」が東京・巣鴨の東京戸田記念講堂で行われ、全国の約1000の会館と中継を結んで執り行われた。
当日会場にいた学会員からの声は……。
「悲しいことは悲しいが、年齢も年齢ですからいつかその時がくると覚悟していました」
「池田先生は我々に道を示してくださった」
「原点回帰して池田氏の思いを胸に頑張る」
「(池田氏は)創価学会を大きく飛躍させていただいた特別な存在。思いをしっかりと継いでいかなければならない」
前向きな声が多かった。
山口代表も「お示し頂いた『大衆とともに』との立党精神を変わらぬ原点として、これからも永遠に守り抜いてまいります」と淡々と決意を示した。
「池田会長がみんなの前から姿を消して13年。その間、健康不安説もあったし、多くの学会員の準備ができていた。前向きな声や冷静な声が多いのはそのため」(学会本部幹部の1人)
求心力低下を否定する創価学会幹部
池田氏の死去は公明党の今後にどんな影響を与えるのか。官邸関係者はネガティブな見方を示した。
「学会本体の求心力低下は免れないでしょう。強みでもある『政治力』『選挙活動』の熱量に陰りが出てくる可能性が十分にあります。そうなれば公明党が影響を受けるのは当然。政権与党の枠組みにも影響を与えかねないのではないか」
多くのメディアも前出の官邸関係者と同じく、カリスマ指導者である池田氏の存在感から考えると「今後、創価学会の組織は厳しい運営」「崩壊へ」「公明党の党勢へも影響」などとマイナスに報じている。
しかし、じつはこれを真っ向から否定するのは創価学会・東京の支部幹部だ。