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日本のメディアを腐らせた「メディア界のドン」ナベツネの大罪

社会
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当時の読売新聞は、中曽根とナベツネが一致した政治的主張で国民を洗脳するためのメディアとなっていたのだ。  当然ながらジャーナリズムを逸脱したナベツネの偏向報道に対する批判は強く、当時の読売社内で長く編集畑を歩んできた務台光雄との権力闘争はよく知られた話だ。

「編集主幹として紙面を統括していた務台は新聞の独立性や報道の中立性を重視していました。論説委員長や主筆として自民寄りの記事を書きまくるナベツネに対して『新聞の品格が損なわれる』と批判しましたが、ナベツネは大物政治家との関係を使って紙面を牛耳るようになり、最終的に務台を退任に追い込みました」(前出・政治評論家)

務台との権力闘争に勝利したナベツネは、特定の大物政治家との関係をますます強めていく。竹下登、小泉純一郎、そして安倍晋三といった歴代総理は、いずれもナベツネとは親密と言える関係を結んでいる。

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「政治家の言いなりになる御用メディアはいくらでもありますが、ナベツネは政治家と対等以上の関係で、自分のスタンスに近い政治家を支持していたにすぎません。本来、マスコミは権力の監視が重要な仕事ですが、ナベツネは自身が権力者となって政治家を動かしていたようなものです」(前出・政治評論家)

読売グループ内の盟友である氏家齋一郎と共に政界工作に暗躍したことも一度や二度ではない。かつて自民党の重鎮だった山崎拓が「ナベツネさんに料亭に呼び出されて『お前が引退するときは派閥を(石原)伸晃に譲れ』と迫られ、受けるしかなかった」と語っているように、政界のフィクサーとしての存在感は群を抜いていた。山崎はナベツネを「政治権力に取り憑かれた人」と評しているが、まさにその通りだろう。

フィクサーとしての権力を読売グループの利益のために行使していたことも見逃せない。最も分かりやすいのが、新聞の軽減税率だろう。いまだに新聞に軽減税率が適用されているのはナベツネが中心になった政界との癒着構造の結果である。オールドメディアが社会の信頼を失うのも当然なのだ。

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