今考えると投稿してから一か月くらいしないと反映されないようなシステムで、よくああいうコミュニティを形成できていたなと思うと不思議にすら思う。今となっては、あの頃の感覚は取り戻すことはできない。
ローティーンの時代を『ファンロード』にどっぷりつかって過ごしてきた(自分が読みだすより以前のものをわざわざ古本屋で集めたりしていたので、古い常連の名前とかネタまでおぼえていた)自分だが、中三くらいから徐々に読まなくなっていった。趣味の中で音楽の比重があがったというのもあったが、オタクコンテンツ自体からはそこまで離れなかったので、なんか誌面のノリの方向性が変わってきて自然と離れていったのだと思う。『ファンロード』が変わっただけでなく、自分のノリも変わっていたのだろうけれども。そうはいっても、これからも『アフタヌーン』で中森一郎が連載していたことも忘れないし、山本弘先生をいつまでたっても「心はいつも15歳 山本弘」として認識していくのだろう。
楠桂先生で一番好きな作品は『鬼切丸』。『ファンロード』出身の漫画家で一番好きなのはながいけん先生。
未だに不思議に思うのは、児嶋都先生と実際に面識ができて、児嶋先生が発起人の怪談会(実話怪談本を出す前、単にホラー作家として認識されていたころの黒史郎先生も参加していた)に参加したりしたこと。ロードに載ってた人と実際に面識ができるなんて、あの頃の自分だったら興奮しすぎて三日ぐらい眠れなさそうだと思うのである。
〈金曜連載〉
画像/『聞き耳怪奇譚 不倫地獄変 (ホラー シルキー)』楠桂
【インタビュー】長谷川豊がフジテレビの暗部を全て明かす!
「パチンコと選挙は勝てるゲーム」立花孝志インタビュー【前編】
「パチンコと選挙は勝てるゲーム」立花孝志インタビュー【後編】
N国党立花孝志の海老名市長選選挙ボランティアやってみた
兵庫県知事選の様子がおかしい:ロマン優光連載316
PROFILE:
ロマン優光(ろまんゆうこう)
ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っており、『蠅の王、ソドムの市、その他全て』(Less Than TV)が絶賛発売中。代表的な著書として、『嘘みたいな本当の話はだいたい嘘』『90年代サブカルの呪い』(コアマガジン刊)『音楽家残酷物語』(ひよこ書房刊)などがある。
X:@punkuboizz