那覇商応援団がアルプス席から退去させられる
1994年夏の大会。那覇商（沖縄）の応援のため、一塁側アルプス席で、カラフルな民族衣装と太鼓でエイサーを踊りながら応援をしていたグループが、高野連の指示でアルプス席から退去させられた。「その服装では困る」「過度に郷土色をアピールするものは高校野球の応援にふさわしくない」との理由だった。
高野連の役員は、グループを締め出す際に「郷土色あふれるものは一切いけない」と説明したが、対戦相手の高知商応援団はよさこい祭りの鳴子を打ち鳴らし、前日の広島商も名物のしゃもじを使って応援していたため、同グループは「基準が曖昧だ」と反発。アルプスを出て外野スタンドで応援を続けたが、球場係員が再度中止を要請。
高野連は「奇異な服装は禁止している」と説明したが、「沖縄独特の民族衣装は奇異なのか」と疑問の声が挙がった。
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写真／Wikipediaより（撮影／自身の仕事）
初出／実話BUNKAタブー2012年10月号
