382回 いま「マンガワン」で起こっていること
小学館のマンガ雑誌アプリ「マンガワン」で起こった性加害で被害者と係争中の漫画家を別名義で原作者として登用していた問題。
事態を重く見た漫画家が「マンガワン」からの配信を中止することが相次ぎ、ニュースでも取り上げられ、一編集部の問題にとどまらず・小学館自体を揺るがすような前代未聞の大問題になっている。
そんな中、島本和彦、森川ジョージ、弓月光の3人の大御所といってもよいであろう男性漫画家の事件に対するSNS上での発言が批判を集めるということがあり、それについて色々と考えてしまった。
その前にこの事件の流れについて、何がおこっていたのかを簡単に整理してみる必要がある。3人の漫画家の発言を考える上で、彼らがその時点で知ることができなかった発言後に出た情報をのぞき、発言をした時期(島本氏、弓月氏が3月1日、森川氏が2月27日)に一般的に入手することができた情報をまずまとめる。
2016年、「マンガワン」でYというPN作品『D』を連載していたK氏が講師を務めていた北海道の私立高校に被害者が入学。栗田氏が自分の作品の話などを使って被害者に近づき、性的関係を結ばせる。K氏の要求した行為には過激で極めて一般的でない行為が多数含まれていた。これはその後。被害者の卒業まで3年間続いた。被害者の高校卒業後もわいせつな画像を送るように指示するようなことがしばらく続いたという。
教育者と生徒の関係には権力の不均衡が存在しており、生徒側が拒絶することは困難。その上、被害者はこの行為が始まった当初は15才であり、そのような年齢の未熟な児童が成人男性に、しかも講師という立場を使って巧妙に詰められたら、逃れるすべもないのではないだろう。
そもそも、この発端となった事柄は漫画家どうのこうの以前に教育者として許されない、非常に卑劣な行いだったことが言える。
