それは、「閣僚による靖国神社参拝はこれまで外交問題に発展しており、公明党として懸念している」、「外国人について、意欲のある、能力のある方と一緒に社会を築いていくのは日本にとって必須」、「政治とカネについて与党が選挙で大敗した大きな原因の一つにやはり不記載の問題がある。企業団体献金の規制などきちんとけじめを付けるべき」の三つ。そして、「連立についてまだ今の段階では何とも申し上げることができない」とまで言い切った。公明党の選挙協力がなければ、自民党の衆議院議員50人以上が落選すると言われている。
ただ公明党の三つの条件をのむということは、高市氏はこれまでの主張を封印しなければならない。どうするつもりか。
自民党のベテラン議員が 高市体制をこう予測する。
「結局周囲とうまくやってくためには、本人の主張を封印し、やれることだけやっていくことになる。積極財政とか言っていたが、恩がある麻生氏など財務省に近い大御所の影響でやれない。せいぜいガソリン税どまり。靖国も外交もそこそこ。要は、いまの政策が続くだけの、ただの政権になってしまうのではないか」
石破政権同様、らしさも出せず、迷走政治が続く。
文/村嶋雄人
初出/実話BUNKAタブー12月号